小顔矯正講師の鈴木正道です。
今回の記事では、
『若い人のO脚が生じるメカニズムについて解説』
というテーマでお伝えしていきます。
O脚ってどんなメカニズムで発生するの??
という疑問にお答えするような内容です。
まあ、O脚になるメカニズムは非常に複雑で多岐にわたります。
今回僕がお伝えする内容は、そのうちの1つのパターンであると捉えて頂ければと思います。
ただ、非常によくあるパターンなので日々の骨盤矯正や美脚矯正の参考になると思います。
【足首からの影響でO脚になるパターン(前提知識)】
このパターンが一番多いですね。
O脚は両側の膝が離れてしまう状態なので膝に注目されがちですが、
実際は、膝自体には原因が無いことが殆どです。
膝は股関節や足関節の中間地点にある関節ですからね。
上下にある関節の影響を受けやすいのです。
さて、話を戻しましょう。
足首(足関節)の話ですね。
足関節の中でも距骨下関節に注目する必要があります。
距骨と踵骨で構成される関節ですね。
足首の回内と回外(内返しと外返し)の動きをする関節です。
医学的には安静時において、回内・外することなく、
中間にあるとされています。
しかし、現実的には日本人の約80%以上が「回内」の歪みが生じていると言われています。
ここまでの頻度だと、もはや「歪み」と言えるかどうかも怪しいですね。
試しに、ご自分の足を前方に投げ出すように座ってみてください。
つま先は内側と外側、どちらに向いていますか??
多くの人は内側に向いている筈です。
この歪みは、距骨下関節が内反方向に歪んでいることに起因します。
「内反踵骨」と呼びます。
この内反踵骨がO脚になってしまう原因になります。
【足首からの影響でO脚になるパターン(内反踵骨)】
内反踵骨がO脚の原因になる理由としては、「運動連鎖」という考え方が重要になります。
運動連鎖とは、ある関節の運動が他の隣接する関節へ
影響を及ぼすという意味で使われる言葉です。
関節がどこか1カ所でも動けば、
その動きに対応するパターンで他の関節も動くということですね。
膝関節は主に大腿骨と脛骨によって構成されていますが、
距骨下関節が内反すると脛骨が内旋に動きます。
内旋とは内側に回転するような動きですね。
この脛骨の内旋は、大腿骨の内旋も助長してしまいます。
つまり、O脚では膝の上下に存在する骨がいずれも内旋するということです。
その証拠に、O脚の女性の足を見てみると、
膝蓋骨(膝のお皿)が内側に寄っているのが分かるかと思います。
脛骨と大腿骨が内旋してしまうと、股関節の内転筋が働きにくくなってしまい、
外転筋ばかりに力が入るようになってしまいます。
すると、大腿骨はどんどん外側に牽引され、大腿骨側でのO脚が生じてきます。
また、脛骨側では脛骨と踵骨の内側に存在する筋肉が、
短縮位になる為やはりO脚が助長されてきます。
脛骨と踵骨の内側が近づくことになるので、その間に存在する筋肉は当然、
筋短縮を起こすと言う話ですね。
足首の問題が膝に、膝から股関節へと波及していきます。
なので、美脚矯正では足首の調整に時間を割いてアプローチする場合が多いです。
【「高齢者のO脚では、大腿骨も脛骨も外旋するけど…?」】
病院でご高齢者のO脚を診ている方は、表題のような疑問を呈するかもしれませんね。
ごもっともな疑問だと思います。
実は、高齢者のO脚と比較的若年層の女性に多いO脚では、
根本的にメカニズムが異なります。
高齢者のO脚は、多くの場合、膝の伸展制限を伴います。
つまり、膝が伸び切らないということですね。
膝が屈曲位になると、大腿骨(股関節)は外旋し、骨盤は後傾します。
これも代表的な運動連鎖の1つです。
それに対して、若い女性のO脚は膝の伸展制限を伴わない場合が大多数です。
従って、膝の伸展制限を伴うか否かによって、大腿骨の回旋方向に違いが生じるということですね。
ただ、いずれの場合においても距骨下関節に着目してアプローチしていくという視点は重要になります。
是非、明日からのお仕事の参考にして頂ければと思います。
鈴木正道
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