小顔矯正 講師の鈴木正道です。
今回の記事では、
『「肋骨が開く」とは?ダイエットしても解消しない「ぽっこりお腹」の原因』
というテーマでお伝えしていきます。
いくらダイエットしてもお腹が引っ込まない原因は、
お肉ではなく骨格に存在するという視点のお話です。
ダイエットの世界ではあまり注目されていない角度からの
お話になるかと思いますので、今回の記事を参考にして頂けますと幸いです(^^)
他のセラピストとは違った視点でお客様に貢献できると、
そのお客様からの強い信頼を得ることができますよ!
【「肋骨が開く」とは?その意味を解説】
まずは、「肋骨が開く」とはどのような状態なのか解説していきます。
「肋骨が開く」という言葉自体、初めて見た人も多いのではないでしょうか?
肋骨が開くとは、
身体を正面から見た時に左右の肋骨の下縁が外側に偏位してしまっている状態です。
胸骨の先端(剣状突起)と肋骨の下縁(肋骨)が
なす角度が拡大してしまっている状態とも言えます。
ちなみに上記の角度のことを「肋骨下角(ろっこつかかく)」と呼びます。
肋骨の開きを端的に表現するのであれば、
「肋骨下角が拡大してしまっている状態」
と定義することが出来ます。
【肋骨が開いている人ってどんな人??】
肋骨が開いている人は、猫背姿勢の人に多いですね。
肋骨下角は、腹斜筋や横隔膜の張力によってある程度規定されています。
つまり、肋骨に付着する筋肉の力で、広がり過ぎないように固定されているのです。
しかし、猫背姿勢になると
お腹周りの筋肉が効率的に筋力を発揮することが出来なくなってしまいます。
効率的に力が出せない状態が慢性化してしまうと、その筋肉達は萎縮していきます。
萎縮とは衰えていくことを意味します。
つまり、肋骨下角が拡大するのを抑制する力が弱くなるので、
肋骨が開いてしまうことに繋がるのです。
「肋骨が開く」と表現すると骨(肋骨)が歪んで
変形してしまっている所をイメージするかもしれません。
しかし、実際は骨が変形したのではなく、
筋肉が弱体化したせいで肋骨が規定の位置からズレてしまっていることに起因します。
注目すべきは「筋肉」ということですね。
【肋骨が開くとお腹が出る原因とは?】
さて、本題ですね。
どうして肋骨が開くことが「ぽっこりお腹」の原因になるのか?
というお話をしていきます。
これは、肋骨が開いたことによって横隔膜が横方向に引き延ばされることに原因があります。
横隔膜の解剖は以下の通りです。
起始部
・肋部:第7~12肋軟骨内面
・胸骨部:剣状突起後面
・脚部:右脚(L3)と左脚(L2)の
腱性付着部を介してL1~L3椎体
停止部
・腱中心
注目して欲しいポイントとしては、肋部と胸骨部です。
肋骨の内側を取り巻くように付着しているドーム状の筋肉。
それが横隔膜です。
肋骨が開いた状態においては、このドームが左右方向に牽引されることを意味しています。
すると、ドームの高さは低くなることが想像できると思います。
天井が低くなると言い換えても良いですね。
では、横隔膜というドームの下には何があるでしょうか??
答えは、
「内臓」です。
横隔膜のすぐ下には胃が存在しますし、その下には大腸、小腸と続いています。
横隔膜が低くなってくると、上記の臓器は圧迫を受けます。
圧迫を受けたままだと、内臓が潰されてしまうので、内臓は圧力から逃げるように前方へと位置が偏位します。
この内臓位置の偏位が「ぽっこりお腹」に繋がるというわけですね。
いくら食事制限でダイエットして体脂肪を減らしたり、減量したとしても、お腹が引っ込まないことは往々にして存在します。
でも、「内臓が前方偏移する」という視点を持っていないと、
「もっと痩せなくちゃ。」
「もっと食事を制限しなくちゃ。」
と躍起になってしまってドツボにはまります。
努力する方向を間違えてしまうわけですね。
これは非常に勿体ない。
知識の有無で、努力が報われるか否かが決定されてしまいます。
このパターンの「ぽっこりお腹」に対しては、食事制限よりも姿勢の修正が有効であることは、ここまで読んで下さった方にとっては容易に想像できると思います。
お腹に注目するのではなく、
「いかに猫背を修正するか?」
「どのように肋骨の形を整えるか?」
という視点が大切ですね。
様々な視点から考察できる知識は本当に大切です!
鈴木正道
この記事へのコメントはありません。