小顔矯正講師の鈴木正道です。
今回は
『骨盤の歪みと生理痛の関係性』
というテーマでお伝えしていきます。
整体院での骨盤矯正メニューの主な効果として
必ずと言って良いほど記載されているのが「生理痛」です。
骨盤矯正によって生理痛の改善効果が見込めるというものです。
つまり、「生理痛は骨盤の歪みによってもたらされている」
という説明が至る所でなされています。
しかしながら、その理由を詳細に説明しているホームページなどは意外と少ない気がしますね。
ここをしっかりと説明できるようになると、お客様や患者様は安心して施術を受けられるようになります。
お客様の前に自信を持って立てるよう、しっかりと理解を深めていきましょう!
【生理と骨盤の動きの関係性】
まずは骨盤と生理の関係性から確認していきましょう。
骨盤は生理周期に合わせて僅かに開いたり、閉じたりしています。
●生理直前(黄体期)
この時期から骨盤は開き始めます。
運動学的に表現するなら、アウトフレアの動きをし始めます。
●生理中(月経期)
生理を迎えて2日目あたりに骨盤が最も開きます。
ホルモン分泌の観点から解説すると、プロスタグランジンと呼ばれるホルモンが子宮内膜をはがす為に分泌されます。
このホルモンが子宮を収縮させて、古い子宮内膜を体外へ排出する動きを促します。
痛みを感じさせるホルモンでもあるので、過剰分泌は痛みの原因になりますね。
●生理直後(卵胞期)
この時期にさしかかると、骨盤は閉じ始めます。
運動学的に表現するならインフレアの動きをし始めます。
●排卵期
生理周期の最終段階に相当します。
この時期ではエストロゲンの分泌量が最大になり、骨盤が最も閉じる時期になります。
この時期を経過すると、最初の黄体期へと再び移行していきます。
【骨盤の歪みが生理痛に及ぼす影響】
前項で解説させて頂いた通り、ヒトの正常な生理周期では骨盤は開閉運動を行っています。
この開閉運動が適切に行われるからこそ、
効率よく体外に古い子宮内膜を排出することができるのです。
では、骨盤が歪んでいる人はどうなるでしょうか?
骨盤とは1つの骨ではなく、
厳密には腸骨、恥骨、坐骨、(場合によっては仙骨)などの複数の骨の集合体です。
これらの骨の配列が乱れてしまった状態こそが、骨盤が歪んでしまった状態です。
骨の位置関係が崩れているわけですから、
当然、開閉動作もスムーズに行うことができません。
月経期では、骨盤を開くことで、効率よく古い子宮内膜を排出することができません。
これでは子宮は過剰にプロスタグランジンを分泌させて収縮力によって、子宮内膜を排出するしかありません。
痛みを感じやすくする物質を大量発生させるわけですから、
生理痛が酷くなって当然ですね。
卵胞気や排卵期では、開いた骨盤を閉じることが出来ません。
これは見た目上の問題が生じてきます。
ヒップラインが垂れ下がってしまう状態ですね。
さらに、骨盤の開いた状態は、骨盤周囲の血流不全を招きます。
骨盤が歪む→骨盤周囲の筋肉が緊張して固くなる→骨盤周囲の血のめぐりが悪くなる
という順序ですね。
骨盤周囲の血流が悪くなれば、当然、骨盤の中に存在する子宮の血流も悪くなります。
生理後半の痛みは、子宮やその周囲組織の血流不全が原因で起こっているケースもあります。
このように骨盤の歪みが、
生理周期に伴う骨盤の開閉動作を阻害して生理痛を引き起こすのです。
【そもそも子宮の位置がズレて痛む場合もある】
骨盤の歪みは、開閉動作の阻害以外にも生理痛の要因になります。
そもそも、子宮と言う組織の解剖を考えてみることが大切です。
子宮は、子宮円靭帯や仙骨子宮靭帯といった組織によって骨盤に連結されています。
つまり子宮は靭帯によって骨盤に固定されているのです。
その骨盤が歪んでしまったらどうなるでしょうか?
子宮円靭帯や仙骨子宮靭帯が子宮を引っ張ってしまい、子宮に機械的なストレスが加わります。
子宮が靭帯というロープに引っ張られるようなイメージですね。
生理中はプロスタグランジンの影響によって只でさえ痛みを感じやすいのに、
追い打ちをかけるように靭帯が子宮を引っ張っていたらどうでしょうか?
生理痛が悪化してしまうことは、想像するにたやすいかと思います。
骨盤の歪みを整えることは、
生理周期に応じた開閉動作を促す目的でも
子宮周囲の血流を保つ目的でも
子宮に加わるストレスを減らす目的でも有効と言えます。
是非、日々の臨床の参考にしてみてください。
本日のメールは以上となります。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
今日も良い1日をお過ごし下さい♪
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