小顔矯正講師の鈴木正道です。
今回の記事では、
『骨盤の歪みが便秘に繋がる理由と解消法について解説してみた』
というテーマでお伝えしていきます。
骨盤が歪むことにより、便秘になってしまうパターンは非常に多いです。
便秘になると、様々な健康被害が生じるのは以前からお伝えしてきた通りです。
むくみ、肌荒れ、肥満、不眠、頭痛...etc.
そんなやっかいな便秘と骨盤の歪みについて理解を深めていきましょう。
骨盤矯正のヒントにもなる内容だと思います。(^^)
【骨盤の過剰なインフレアが原因となる】
インフレアとは、骨盤を正面から見た時に
骨盤が内側に閉じる方向に動くことを意味します。
世間一般では骨盤の「開き」にあたる「アウトフレア」ばかりが問題視される傾向にあります。
しかし、インフレアも過剰になってしまうと骨盤の歪みとして捉えることが出来ます
腸骨が内側に寄り過ぎてしまうことによるデメリットですね。
その代表例として“便秘”が挙げられます。
そのメカニズムについて以下で解説していきます。
【骨盤のインフレアと便秘の関係性について】
骨盤が過剰にインフレアしてしまうと、腸骨が骨盤内の組織を圧迫してしまうことになります。
ちなみに、骨盤の過剰なインフレアが生じやすいのは、多くの場合左の骨盤です。
左の骨盤が内側に寄ってしまう事によって、圧迫を受ける組織とは何か・・?
答えは、下行結腸やS状結腸です。
つまり、大腸の後半部分が骨盤に圧迫を受けてしまうことを意味します。
大腸という便が通過する為のトンネルが物理的な圧迫を受けて狭まるわけですから、便秘になってしまうのは自明と言えますよね。
しかも、大腸には便を押し出すための蠕動運動という運動があります。
腸のグルグル音の正体です。
この蠕動運動すらも、大腸が圧迫を受けると阻害されてしまいます。
便の通り道と便を押し出そうとする運動の両方が同時に阻害されるわけですから、
便秘に繋がってしまうことも頷けます。
【骨盤の歪みによる便秘を解消する方法とは?】
続いては、解消方法についてのお話です。
これは非常に単純な話になってしまいますが、
インフレアしている腸骨をアウトフレアの方向に徒手的に誘導する方法をとります。
左の骨盤がインフレアしていた場合は、
左の上前腸骨棘の内側縁にセラピストの母指球を引っかけて外側に誘導します。
この時に反対側の骨盤が付いてきてしまう傾向があるので、
他方の手で反対側の骨盤を抑えておくようにしましょう。
ただし、あまりにも強い力で誘導してしまうと恥骨結合を痛めてしまう恐れがあります。
恥骨結合とは左右の恥骨を連結している部分です。
左右の骨盤を連結する部分とも言い換えることが出来ますね。
また、この手技は産後1ヵ月以内の女性禁忌と言われています。
妊娠時の女性の骨盤はホルモンの働きによって、動きやすい状態にあります。
【産後の骨盤矯正について補足説明】
産後の骨盤矯正のお話が出ましたので、少し補足説明をさせて頂きます。
「女性ホルモンの影響によって骨盤が動きやすくなる。」
骨盤が動きやすいということは、僅かな外力であっても大きく骨盤が動いてしまうという事です。
前述の恥骨結合はホルモンの影響を受ける主要なポイントです。
この結合に可動性が生まれないと、出産時の負担が増大してしまいますからね。
妊娠中や出産直後の女性の恥骨結合は緩い状態にあって当然です。
その状態で骨盤のインフレアを修正しようとすると、骨盤に加わる外力が過剰になってしまいます。
つまり、骨盤を痛めてしまうことに繋がります。
上記のリスクを考慮して、骨盤矯正は産後1ヵ月以内は禁忌とされる場合が殆どです。
もし、お客様からの強い希望がある場合には、担当医から事前に許可を頂くようにお客様にお願いしましょう。
もちろん、産後の骨盤は歪んでいることが多いので、骨盤矯正によるケアは大いに行う必要があります。
しかし、安全面に十分配慮してあげることが大前提になりますね(^^)
【まとめ】
便秘の話から産後ケアまで話が飛びましたが、さいごにまとめです。
●骨盤のインフレアが大腸を圧迫して便秘をもたらす。
●腸骨をアウトフレア方向に誘導することで解消。
●上前腸骨棘の内側縁を使って誘導する。
●産後の骨盤矯正は多くの場合、1か月以上の期間を設けることが推奨されている。
鈴木正道
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