小顔矯正講師の鈴木正道です。
本日は「リンパの基礎知識」というテーマでお伝えします。
エステ業界ではトップクラスに有名なリンパマッサージですが、我々セラピスト達は意外とリンパについて知識が乏しかったりします。
今回の記事では、リンパの基礎中の基礎の部分をお伝えできればと思います。
【リンパ液について理解する上で重要な“細胞間液”】
リンパとは体液の1つであるリンパ液を指して使われる言葉です。
血液と同じくらい重要な体液なのですが、あまり注目されることが少ない体液でもあります。
リンパ液について理解する上で、まずは細胞間液についてお伝えする必要があります。
「細胞間液」とは、読んで字のごとく細胞の間に存在する液のことです。
我々の身体は約60兆個の細胞で構成されています。
その細胞と細胞の間は、液体で満たされており
その液体が細胞間液です。
この細胞間液がどこからやってくるのか?
それは、血管からやってきます。
毛細血管には「内皮細胞間隙」と呼ばれる小さい隙間があります。
この隙間から血液中の血漿成分が血管の外(細胞間)に染み出てきます。
この染み出て来た血漿成分こそ、細胞間液です。
【細胞間液の役割とリンパ液との関係性】
毛細血管から染み出てきた液体が細胞間液。
では、細胞間液は何の為に存在するのか?
その役割は、細胞の『栄養供給』と『老廃物の除去』です。
血漿成分は栄養豊富です。
その栄養が細胞間液によって細胞に届けられます。
細胞が栄養を細胞間液から吸収した後は、細胞から排泄された老廃物だけが残ります。
この汚れた細胞間液を放置していたら、細胞はダメージを受けて死んでしまいます。
どこかに捨てなければいけません。
その汚れた細胞間液を回収するのが、毛細血管と『リンパ管』です。
汚れた細胞間液の大部分(約90%)は再び毛細血管に吸収されます。
残りの10%の細胞間液が、リンパ管へと回収されます。
この時、リンパ管に回収された細胞間液が『リンパ液』となります。
【リンパ管の中でのリンパ液の動き】
汚れた細胞間液がリンパ管に吸収されたものが『リンパ液』となる。
ここまでは、宜しいでしょうか?
ここからは、リンパ管に侵入したリンパ液の動きについて解説していきます。
リンパ液はどのようなルートを辿るのか?
というお話です。
リンパ管の中には『リンパ節』と呼ばれる器官が存在します。
このリンパ節は、リンパ液を濾過するためのフィルターです。
リンパ節には白血球やリンパ球などの免疫細胞が豊富に存在します。
老廃物や病原菌を含んだリンパ液が、このリンパ節に流れてくると
リンパ節に存在する免疫細胞達が、リンパ液中の不純物を除去してくれます。
例えば、風邪を引いたときに顎の後ろや首のリンパ節が腫れることがあります。
これは、リンパ節に存在する免疫細胞とリンパ液中の病原菌との闘いが見える形で表れている状態です。
こうした免疫機能のお陰で、我々は健康を保てています。
そして、リンパ節を通過したリンパ液は、『リンパ本幹』に侵入します。
リンパ本幹とは、複数のリンパ管が合流して構成される大きなリンパ管です。
リンパ液は最終的に2つのリンパ本管に辿り着きます。
右上半身のリンパ液は、全長1~3cmの『右リンパ本幹』に集まります。
左上半身と下半身のリンパ液は、全長35~40cmの『胸管』に集まります。
リンパ本幹まで辿り着いたリンパ液は、静脈へと回収されます。
それが再び心臓や肺まで届けられて、新鮮な血液に変換されるのです。
【リンパ節について詳しく解説】
先ほどの項目にもあったリンパ節について掘り下げて解説していきます。
リンパ節は、リンパ液の濾過システムです。
ヒトのリンパ節は全身に約800カ所以上存在すると言われています。
リンパ節は、豆のような形をしています。
大きさとしては、0.2~3cm程度です。
1カ所に2~10個ほど集まるようにして存在しています。
特に鎖骨、わきの下、鼠径部、膝の裏に多く存在しています。
その為、リンパマッサージでは上記のような位置に向かってリンパ液を流すようにマッサージをすることが多いです。
小顔矯正目的でリンパマッサージをする場合も、
耳の下や鎖骨、わきの下の循環を改善してからリンパマッサージを施すのが有効です。
今回のメールは以上となります。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました。
本日も良い1日をお過ごしください♪
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