小顔矯正講師の鈴木正道です。
今回の記事では
『脳脊髄液の役割を改めて整理してみた』
ということで、脳脊髄液について復習していく内容となっています。
色々なところでお伝えしていますが、学習の基本は反復です。
特に重要な部分については、何度も復習することが大切です。
脳脊髄液についての知識は、
頭蓋仙骨アプローチや小顔矯正、内臓アプローチのベースとなります。
この記事を通して、改めて復習して頂ければと思います。
【脳脊髄液ってどこにあるの?】
脳脊髄液は、私たちの脳や脊髄の周りを取り囲むようにして循環しています。
脳や脊髄は、頭蓋骨や背骨の中に入っている非常に重要な神経回路です。
しかし、骨の中でむき出しで入っているわけではありません。
脳や脊髄は複数の膜で覆われています。
外側から順に硬膜→くも膜→軟膜と並んでいます。
脳脊髄液はくも膜と軟膜の間に存在する
“クモ膜下腔”と呼ばれるスペースに存在しています。
脳や脊髄は脳脊髄液によって作られたプールに浮かんでいるようなイメージですね。
【脳脊髄液はどこから生まれるのか?】
続いては、脳脊髄液の発生について解説していきます。
脳脊髄液はどこから生まれ手、どこに辿り着くのか?という部分ですね。
脳脊髄液は、脳室の脈絡叢と呼ばれる器官で産生されます。
脳室とは、脳の中に存在するスペースです。
側脳室や第3脳室、第4脳室などがあります。
これら脳室には、脈絡叢(みゃくらくそう)という器官が備わっています。
この脈絡叢が脳脊髄液を産生しています。
脈絡叢から産生された脳脊髄液は、脳室から脳の外に流れていきます。
側脳室にはモンロー孔、第3脳室には中脳水道、第4脳室にはルシュカ孔やマジャンディー孔といった出口が存在します。
それらの出口から脳脊髄液は脳室から移動していきます。
脳室から移動してきた脳脊髄液は、
前述のクモ膜下腔に移動し脳や脊髄の周囲を循環します。
そして、最終的にはクモ膜顆粒(くもまくかりゅう)という器官に吸収されてい
きます。
吸収された脳脊髄液は、静脈へと移動していきます。
脈絡叢から産生された脳脊髄液は、最終的にクモ膜顆粒から静脈に吸収されるというわけです。
【脳脊髄液の産生されるペースは?】
脳脊髄液は24時間に約500mlのペースで産出されます。
毎分、約0.35mlのペースですね。
そして、体内に存在している脳脊髄液の量は、
成人で両側側脳室に各15 ml、第3および第4脳室に5 ml、頭蓋内くも膜下腔に
25 ml、脊髄くも膜下腔に75 ml、計全量約130 mlです。
体内全体に存在する量が約130ml
1日で産出される脳脊髄液の総量が約500ml
つまり、1日の間で3~4回入れ替わる計算ですね。
この入れ替わりが阻害されてしまうと、
脳や脊髄の周囲に古い脳脊髄液がどんどん溜まっていってしまいます。
古い脳脊髄液は神経細胞から排出された老廃物を含みます。
そんな汚れた脳脊髄液がいつまでも脳や脊髄の周囲に存在していたらどうなる
でしょうか?
自律神経が乱れ、様々な不調の原因となってしまいます。
【脳脊髄液の役割とは?】
①脳や脊髄の保護
クッションの役割ですね。
頭をぶつけても、脳脊髄液がクッションの役割をするので脳や脊髄がダメージを受けにくいということです。
②脳や脊髄の栄養
脳や脊髄に主に栄養を与えているのは血液ですが、
脳脊髄液も一部その役割を担うことが近年報告されています。
③脳や脊髄の老廃物の回収
この役割も近年になって報告されたものです。
この老廃物の回収機能を促すことで、もっとも期待できることは認知症の予防です。
アルツハイマー型の認知症は、ベータアミロイドと呼ばれるタンパク質が老廃
物として蓄積され、これにより脳細胞が死滅することによって起きると考られています。
この不要なタンパク質(老廃物)を回収するこつができれば、認知症予防に大き
く貢献することができます。
④神経伝達への関与
脳脊髄液の循環が適切に行われることによって、神経の伝達効率も改善されます。
伝達効率とは、平たく言えば脳からの命令が通るスピードが上がるということです。
インターネットの回線が強くなるイメージですかね。
集中力や、思考力、身体のパフォーマンスが全体的に向上します。
本日のメールは以上となります。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
今日も良い1日をお過ごし下さい♪
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