小顔矯正講師の鈴木正道です。
今回は、
『頭痛を引き起こす原因筋』
というテーマでお伝えしていきます。
当協会では、美容整体分野で働くセラピスト向けに情報を発信していますが
分野を問わずに頭痛で悩まされているお客様はいらっしゃいます。
我々が「セラピスト」を名乗る以上、
頭痛に悩まされている人を前にして何も出来ないのでは格好がつきません。
もちろん、風邪などの感冒症状としての頭痛であれば徒手療法の適応は薄いです。
しかし
慢性的な偏頭痛などは筋肉へのアプローチで改善させることができます。
是非、今回の内容を参考にして頂ければと思います。
【絶対に治療すべき『後頭下筋』】
頭痛のメジャーポイントです。
後頭下筋由来の頭痛の方は非常に多いですよ。
後頭下筋とは、
大後頭直筋、小後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋
の4つの筋肉の総称です。
これらの筋肉は頭頸部の伸展や、眼球運動の調節に関与しています。
それ故にデスクワークや長時間のスマホ操作によってガチガチになってしまいます。
第1、第2頸椎に付着する筋肉です。
なので、この筋肉が硬結してしまうと脳脊髄液の循環も阻害されてしまいます。
その結果、脳圧亢進症状としての頭痛が発生するというわけです。
【後頭下筋とセットで治療したい『板状筋』】
2つ目の筋肉は板状筋です。
忘れられがちですが、この筋肉も頭痛の原因を考える上で重要になります。
板状筋も頭板状筋と頸板状筋の2つに細分化することができます。
頸椎・胸椎の棘突起を起始として、
上項線の外側部や乳様突起に付着します。
この筋肉も起始の一部は第1頸椎に付着しているので、脳脊髄液の循環に影響を及ぼします。
この筋肉に筋硬結を生じている場合は、頭頸部の伸展や屈曲方向へのストレッチで痛みを生じることが多いです。
頭部・頸部の動き(伸展や回旋)を2つの筋肉が連動するようにしてコントロールしています。
この筋肉も、デスクワーカーの多くはガチガチになっているので
後頭下筋とセットでリリースをかけてあげましょう。
【スマホ首の人には『斜角筋』】
いわゆる、スマホ首です。
よく『ストレートネック』と呼ばれる姿勢ですね。
現代人(特に女性)に多いのがこのストレートネックです。
頸椎の生理的な前弯が失われてしまった状態です。
この姿勢になってしまうと、
斜角筋は短縮してしまい、固くなってしまいます。
斜角筋は、前斜角筋、中斜角筋、後斜角筋の3つが存在します。
いずれも頸椎に起始し、停止部は第1肋骨・第2肋骨となっています。
作用としては頸部の側屈や、肋骨の挙上(呼吸補助)ですね。
ストレートネックでは頭部が前方偏移するので、起始部と停止部は離れていくことになります。
この状態が慢性化したら、斜角筋に持続的な負担が加わることが想像できるかと思います。
また、頭部が前方偏移して、顔が前を向くと深い呼吸が難しくなってきます。
つまり、腹式呼吸から胸式呼吸へとなりやすくなります。
斜角筋は呼吸補助筋でもあるので、
胸式呼吸優位となってしまうと、ますます負担が大きくなります。
頸部を走行する斜角筋が固くなり、血流不全を起こせば、頭頚部全体の血流も悪くなります。
つまり、は頭痛の発生の原因となりうるわけです。
加えて、胸式呼吸は交感神経優位な身体を招きやすいです。
要はリラックスしにくい身体の状態になってしまいやすいです。
交感神経優位となった場合、頭蓋仙骨リズムも小さくなってしまいます。
つまり、ここでも脳脊髄液の循環不全が生じてしまい、
脳圧亢進からの頭痛発生という王道パターンが発動してしまいます。
【頭頚部の循環に関与する『顎二腹筋』】
顎二腹筋も頭痛には影響しています。
マイナーな筋肉ですが、結構重要です。
顎二腹筋は前腹と後腹が存在します。
それぞれ、起始は下顎骨と乳様突起に持ちます。
停止は舌骨です。
作用としては嚥下時に舌骨を挙上します。
この筋肉のすぐ近くには外頸動脈が走行しています。
エビデンスレベルとしては明確になっていない点が多いですが
この筋肉が筋硬結を起こしてしまうと、外頸動脈を圧迫してしまい、
頭頚部への血流が阻害されてしまうと考えられています。
つまり、顎二腹筋をリリースして、頭頚部の血流を回復する目的で施術することがあります。
リンパマッサージや小顔テクニックとしても治療したりするので、リリース手技自体は汎用性がありますね。
学んでおいて損はないかと思います。
本日のメールは以上となります!
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!
今日も良い1日をお過ごしください♪
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