今回は、お肌のシミやシワの原因にもなる『活性酸素』についてお伝えしていきます。
いつまでも美しくありたいと考える女性にとって、老化現象は本当に恐ろしいものだと思います。
年齢を重ねるにつれて顔や手足にはシミやシワが増え始め、髪の毛の艶も失われていきます。
そんなやっかいな老化現象ですが、その背景には『活性酸素』の存在があります。
あなたの何気ない生活習慣が、体内の活性酸素を増やし、老化を進めているかもしれません。
この知識は、あなたや患者様の美しさ・健康を守る上で非常に重要なものになるかと思います。
是非、活性酸素から身を守る術を学んで頂ければと思います。
【『活性酸素』とは?】
一般的に『酸素』と聞くと、体に良いものであるとイメージすると思います。
確かに、私たちは空気中の酸素を体に取り込み利用することで、生命活動に必要なエネルギーを食べ物から得ることが出来ます。
(言い方を変えると、食べ物を酸素で酸化させることで、必要なエネルギーを手に入れることが出来ています。)
つまり、酸素は物を酸化させる性質があるということです。
例えば、金属が錆びるのも酸化ですし、カットした果物が茶色く変色するのも酸化です。
では、物を酸化させる酸素を体に取り込んだ場合はどうでしょうか?
食べた物だけが酸化されるのであれば問題ありませんが、酸素は私たちの細胞も酸化させてしまいます。
細胞の酸化=細胞の老化です。
もちろん、呼吸によって取り入れた酸素全てが細胞を酸化させる方向に作用するわけではありません。
大部分は水素(H)と結びついて無害な水(H2O)になります。
しかし、一部の酸素は余分な分子を取り込んで、過酸化水素(H2O2)となってしまったりします。
この状態となった酸素が『活性酸素』と呼ばれています。
そして、活性酸素は酸素の中でも特に強い酸化力を持っています。
細胞を老化させてしまうのは主にこの活性酸素であると言われています。
【活性酸素が及ぼす悪影響とは?】
では、活性酸素によって細胞が老化してしまうと、どのような弊害が生じるのでしょうか?
主に以下のような症状を引き起こします。
・シミ、シワなどの肌荒れ
・内臓疲労による老廃物の蓄積(便秘やニキビ)
・全身倦怠感
・動脈硬化(それに付随する心筋梗塞、脳卒中)
上記以外にも、全身の細胞の老化現象に繋がるので多くのトラブルを招いてしまいます。
【活性酸素の存在意義とは?】
基本的に活性酸素は身体にとって悪影響を及ぼす悪者として広くしられています。
しかし、活性酸素にも少なからず身体の役に立っている面があります。
それは、活性酸素が持つ強力な酸化力を利用して体内の病原体や癌細胞を攻撃してくれ
るという働きです。
この働きが多くの場合、勢い余って正常な細胞にまで影響してしまうことが問題視されているのです。
この正常な細胞への悪影響を総称して『酸化ストレス』と呼んでいます。
【活性酸素を増やす生活習慣】
上記のように活性酸素が体内で増えると、細胞の老化は加速的に進んでいきます。
では、どのような生活習慣が活性酸素を増やすことに繋がるのでしょうか?
その点を理解して、酸化ストレスから身を守りましょう。
(活性酸素を増やす習慣は主に以下の通りです。)
・紫外線を浴びる
人体にとって有害な紫外線を浴びると、体は生体防御反応の一環として、活性酸素を産生してしまいます。
また、紫外線は年間を通して私たちに降り注いでいるので、夏以外の季節にもしっかり対策をしましょう。
・喫煙習慣
喫煙によって有害なニコチンやタールを取り込んでしまうと、体は有害物質の除去を目的に活性酸素を生成してしまいます。
・飲酒
お酒のアルコールは肝臓によって解毒されます。
この解毒過程に活性酸素が発生してしまいます。
また、活性酸素の産生量はお酒に弱い人ほど、多く産生されると言われています。
・激しい運動
運動習慣があることは非常に良いことですが、息が出来なくなるような激しい運動はお勧めしません。
高負荷な運動は呼吸量の増加によって多くの酸素が取り込まれる為、通常よりも多く活性酸素が生じてしまいます。
ウォーキングや会話が楽しめる程度のジョギングが調度良いと思います。
今回は、活性酸素に関する基礎知識と、酸化ストレスを高める生活習慣についてお伝えさせていただきました。
近いうちに、酸化ストレスに対抗する『抗酸化力』についてお伝えしようと考えているので、そちらもお読みいただけると幸いです。
今回の記事は以上になります。
ここまで読んで下さり、本当にありがとうございます。
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