小顔矯正講師の鈴木正道です。
今回は、『貧血』と内臓治療に関するお話です。
内臓治療はこんな使い方も出来るということを
ご理解頂ければと思います。
世の中に、貧血に悩まされる女性は大勢いらっしゃいます。
貧血症状を改善する根本的な方法としては、第一選択は生活習慣を見直すことです。
しかしながら、当協会を通して内臓治療を学んで頂いている方は内臓治療という『武器』をお持ちです。
今回は、貧血に有効な内臓治療を貧血の病態理解を合わせてお届けしていこうと思います。
【血液と赤血球に関する基礎知識】
まずは、血液や赤血球に関しておさらいしていきましょう。
我々の体をめぐる血液は、体重の約13分の1と言われています。
体重50Kgであれば、だいたい4Kgほどが血液ということになりますね。
この血液を製造しているのが、骨の中に存在する骨髄の造血幹細胞という部分です。
この細胞は絶えず新しい赤血球、白血球、血小板などを作ってくれています。
この3つの血球のうち、とりわけ貧血に関係するのが赤血球です。
赤血球の数や、赤血球に含まれるヘモグロビンが減少してしまった状態こそが、いわゆ
る『貧血』と呼ばれる状態です。
ちなみにヘモグロビンは鉄を含むタンパク質で構成されています。
つまり、タンパク質摂取量と鉄分の摂取量のどちらかが不足している場合、
ヘモグロビンを作ることが出来ずに貧血症状へと繋がります。
貧血症状を改善する為には、身体が血液を作りやすい環境を整えることが重要となります。
【女性に貧血が多い理由】
近年、若い女性を中心に増加傾向なのが『鉄欠乏性貧血』と呼ばれるタイプの貧血です
鉄欠乏性貧血は、その名の通り、体内の鉄分が不足してしまうことによって引き起こされる貧血です。
前述のように、鉄はヘモグロビンの中心となる成分ですが、
鉄が不足してしまっては、ヘモグロビンを作ることが出来ません。
また、赤血球の大きさ自体も小さくなってしまいます。
女性に多い理由としては、月経が大きく関与しています。
女性は、初潮から閉経までの器官のうち、約10%ほどの期間を鉄欠乏性貧血の状態で過
ごすと言われています。
また、中学性頃の2次成長期では、成長の為により多くの鉄が必要とされており、貧血
状態となってしまう女子の割合が更に増加します。
しかし、若い女性に鉄欠乏性貧血が増加している理由は、月経だけではありません。
福島県立医科大学が女子高生を対象にした調査結果によると、対象者の70%もの方が鉄
欠乏性貧血に該当したと言われています。
この背景には偏った食生活や、無理なダイエットが鉄不足を引き起こしたものと考えられています。
厚生労働省の基準によると、12歳以上の月経のある女性は、1日に10mgの鉄が必要で
あるとされています。
しかしながら、日本医科大学の報告によると、厚生労働省の基準を満たしている女性の割合は、僅か1.8%だと言われています。
【貧血に対して有効な内臓治療】
ここまでで、鉄欠乏性貧血がいかに女性に密接に関わる症状であるかご理解頂けたかと思います。
さて、ここからは内臓治療のお話です。
貧血に悩ませる女性に対して、どこの臓器にアプローチをしていけば良いのでしょうか?
その点をお伝えしていきます。
【脾臓治療】
赤血球の寿命は約120日間です。
120日経過した赤血球は劣化してしまっているので、新しいものと交換しなければいけません。
その為には、古い赤血球を片付ける(破壊する)必要があります。
その古くなった赤血球を破壊する役割を担うのが、脾臓の中に存在する赤脾髄と呼ばれる器官です。
正常な人で、毎日赤血球全体の約0.8%が破壊されていると言われています。
この破壊が起こらないと、体は古い赤血球を使いまわすことになってしまいます。
そして、古い赤血球では酸素の運搬効率が高くありません。
その結果、貧血になってしまいます。
脾臓のコンディションを整えて、赤血球のターンオーバーを助けてあげましょう。
【腎臓治療】
脾臓に並んで、貧血治療に効果的なのが腎臓治療です。
赤血球を合成するのは、骨髄の役割です。
しかし、骨髄に赤血球を作るように働きかけるのは、腎臓から分泌されるエリスロポエチンというホルモンです。
このホルモンが正常に分泌されていないと、鉄やタンパク質を十分に摂取していても赤血球が作られません。
ちなみに慢性腎不全など、腎機能の低下によって引き起こされる貧血のことを腎性貧血と呼びます。
腎臓と貧血は密接に関係しているのです。
栄養指導と内臓治療を併用して、患者様の貧血症状を根本から改善して頂ければと思います。
骨髄による造血は睡眠中に行われ、睡眠不足も貧血を助長する要因となります。
睡眠時間に関しても指導してさしあげると宜しいかと思います。
今回の記事は以上になります。
鈴木正道
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