小顔矯正講師の鈴木正道です。
今回は
『内臓のコンディションを簡単に評価する方法』
というテーマでお伝えしていきます。
ここ数日は、美容に関する情報が多かったですが
今回は治療技術全般にわたって重要な知識です。
もちろん、美容にも応用可能です。
「内臓治療を学んだけど、どの臓器に対してアプローチすればいいか分からない。」
意外とそんな悩みを抱えている方は多いと思います。
明らかに自律神経症状が出ているのであれば、
分かりやすいのですが痛みや肩こりなどの症状が主訴の場合
アプローチすべき内臓が分かりにくいケースがあります。
今回はそのような場合に使える評価方法をお伝えしていきます。
【反射点を使った評価方法】
身体には、各臓器のコンディションを反映する『反射点』と呼ばれるポイントが存在します。
該当する内臓の機能が低下していると、
その臓器に対応する反射点に圧痛を生じます。
この圧痛の有無で内臓のコンディションをモニターします。
せっかくですので、
以下に各臓器と対応する内臓の反射点を記載します。
是非、日々の臨床の参考にしてみてください。
●肝臓
・右母指の水かき
・第2肋骨中央
・アキレス腱移行部
・右上腕内側
●胆嚢
・右第3肋骨内側
・右手の水かき遠位部
●胃
・右母指球遠位部
・第3肋骨中央(左)
・第7胸椎
●小腸(回盲弁)
・右母指球の近位部
・第3肋骨の外側(右)
●大腸(S状結腸)
・左母指球近位部
・第3肋骨外側(左)
●十二指腸
・左水かき遠位部
●肺
・第2、3頸椎
・鎖骨中央
●心臓
・左母指球中央
・アキレス腱移行部(左)
・体幹左第2肋骨中央
●腎臓
・示指中手骨頭
・腓腹筋内側頭と内側ハムストリングスの交差部
・第2肋骨の外側
●膵臓
・右手の母指中央
・左第3肋骨内側
●脾臓
・左母指水かき
・左恥骨
・大腿筋膜長筋
●子宮
・右第1中手骨と第2中手骨の交点
・左右の第4肋骨外側
・左右のPSISの1横指下
・大腿筋膜張筋から腸脛靭帯にかけて
以上が主だった内臓の反射点です。
上記の反射点を指で強めに押して痛みが出るようなら、
該当する臓器の機能低下が示唆されます。
ちょっと数が多いですよね。
ただ、個人的には全て覚える必要は無いと思っています。
各臓器の最も触りやすいポイントを
1つずつ覚えていれば十分かと思います。
母指球や肋骨部の反射点が個人的には触りやすいですかね。
【反射点のメカニズム】
反射点のメカニズムは十分に解明されていません。
1説では、リンパ液の循環を理由に説明しています。
該当する臓器の機能低下によって局所的なリンパ液の循環不全が発生し、
その循環不全が生じた部位に老廃物が蓄積。
局所的な疼痛閾値の低下がもたらされ、圧痛が発生するというものです。
また別の説では『内臓体制反射』と呼ばれる反射で説明しています。
内臓体制反射とは、
求心路が求心性自律神経
遠心路が体性運動神経
からなる反射機構の総称です。
ちょっと分かりにくいですよね。
自律神経は内臓を支配する神経です。
体制運動神経は骨格筋を支配する神経です。
求心路とは脳に情報を送る神経です。
延心路とは脳から情報が送られてくる神経です。
内臓体制反射は、内臓の状態が脳に情報として送られて、
その情報を受けた脳が骨格筋に情報を下ろすシステムです。
例えば
小腸の機能低下が脳に情報として送られ、
その情報を受け取った脳が、骨格筋に情報を下ろすことで腹直筋が痛んだりします。
痛みが発生する部位は臓器によって異なります。
この時、痛みが発生する筋肉のことを内臓のコンディションと関連する筋肉なので
『関連筋』と呼びます。
先ほどの例では、小腸の関連筋は腹直筋であった。
ということです。
「この関連筋の痛みが、筋膜の繋がりによって反射点の痛みを生じる。」
という説明で反射点を解説している文献もあります。
いずれにしても、フワフワした解説になってしまって恐縮ですが、僕も研究者ではないのでこれが限界ですね。
ただ、反射点や関連筋の知識はあって損はないと思います。
特に反射点はグリグリとマッサージするだけでも、
内臓の調整になります。
つまり、評価にも使えるし治療にも使えるということです。
あとはセルフケアにも使えますね。
いわゆるツボってやつですね。
【まとめ】
・反射点は内臓のコンディションを圧痛でモニターできる。
・反射点を利用して評価や治療、セルフケアを行うことが出来る。
・内臓体制反射によって影響を受けている関連筋が各臓器には存在する。
本日のメールは以上となります。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
今日も良い1日をお過ごし下さい♪
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