小顔矯正講師の鈴木正道です。
今回の記事は、AGEsについてです。
あなたはAGEsという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
近年、多くのメディアでヒトの老化現象を進める物質として取り上げられています。
しかしながら
いざ「AGEsとは」という検索ワードで検索をかけても、小難しい解説サイトばかりがヒットして理解がうやむやになってしまう現状があります。
今回のメルマガでは、難解な表現を極力さけて「AGEsって結局何なの?」
という根本的な疑問を解消するための内容にしていきます。
ヒトの老化現象に関する理解を深めて、ご自分や大切な人を老化現象から守れるセラピストになって頂ければと思います。
【AGEsって何?】
AGEsとはAdvance Glycation End Products の略です。
日本語では最終糖化産物と訳されています。
最終糖化産物(AGEs)とは、ざっくりと説明すると
「体内のタンパク質に糖がくっついて汚れてしまったもの」です。
我々の体はタンパク質と脂質によって大部分が構成されています。
筋肉、脳、内臓、血管、皮膚、髪、眼球、骨etcこれらの器官はタンパク質が互いに結同して成り立っています。
では、ヒトの大部分を構成するタンパク質が綺麗な状態と汚れてしまった状態。
どちらの方が健康的にいられるでしょうか?
当然、綺麗な方が健康的にいられますよね?
そして
AGEsとは人のタンパク質部分に糖が付着して汚れてしまった結果、発生してしまう老化物質のことを指します。
また、タンパク質に糖が付着してしまう現象のことを『糖化』と呼びます。
この『糖化』
超重要ワードです。
糖化によってAGEsが発生し、体内に悪影響を及ぼすことを糖化ストレスと呼びます。
「糖化」と「糖化ストレス」はAGEsについて学ぶと、必ず出現するキーワードになります。
ここでセットで押さえておきましょう。
ここまでで、最終糖化産物という言葉の
「糖化産物」
と呼ばれる理由はご理解頂けたかと思います。
では「最終」という部分にはどういった意味があるのでしょうか?
実は、糖がタンパク質に結合する時、初期段階であれば再び糖とタンパク質を分離させることが可能なのです。
つまり、糖化反応の初期段階は可逆性(元に戻れる)というわけです。
しかし、糖化反応の最終段階では、糖とタンパク質が強固に結合して離れなくなってしまいます。
これは不可逆性の反応です。
ここまで移行してしまった糖化反応の結果、AGEs(最終糖化産物)が発生します。
つまり、最終糖化産物とは
『最終』段階まで進行した
『糖化』反応の結果、
発生する老化『産物』ということです。
ここからは、少しだけ専門的な話になっていきます。
小難しい話は抜きにしたい方は、次項に進んで頂いても問題ありません。
AGEs(最終糖化産物)とは、グルコース(ブドウ糖)などの還元糖が、タンパク質のアミノ基と非酵素的(酵素を用いずに)に反応して生成される黄褐色の物質です。
タンパク質の糖化反応(メイラード反応)によって作られる物質の総称で、ヒトの身体に様々な老化現象をもたらします。
【AGEs(最終糖化産物)がもたらす悪影響】
AGEs(最終糖化産物)が人の体にもたらす老化現象は以下の通りです。
皮膚・・・シワ、シミ、たるみ、皮膚がん
血管・・・動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中
脳・・・認知症(アルツハイマー型、レビー小体型等)、神経難病
目・・・白内障
骨・・・骨粗鬆症
また、糖尿病の指標となるHbA1C(ヘモグロビンエーワンシー)も糖化反応を起こしたヘモグロビンのことを意味します。
しかし、HbA1Cは糖化反応の初期段階ですので、可逆的なものです。
ところが、重度の糖尿病で糖化反応を起こしたヘモグロビンが大量発生すると、様々な臓器に悪影響が波及します。
糖尿病の3大合併症と呼ばれる
・神経障害
・網膜症
・腎不全
上記は、いずれも糖化ストレスによる悪影響が非常に大きく関係しています。
【AGEsが発生しやすい人とは】
AGEsは血糖値が上昇すると、タンパク質と糖が結合して発生しやすくなります。
逆を言えば、血糖値が過剰に上昇しなければ、糖化反応が起きにくくなります。
つまり、血糖値の急激な上昇や、慢性的に高い状態(糖尿病など)は糖化ストレスを受けやすく、老化が進みやすいと言えます。
血糖値を急上昇させる食べ物とは、いわゆる高GI食品になりますので、そういった食品の過剰摂取は肥満だけでなく老化も進めることになります。
血糖値の急上昇を繰り返している人は
AGEsが発生しやすいということですね。
他にも、食品自体にAGEsが含まれる場合もありますし、糖化反応を抑制する食事法も存在します。
今回の記事は以上になります。
糖化に注意して、良い1日をお過ごし下さい♪
鈴木正道
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