今回の記事では、
『骨盤矯正から肩こり改善へ。骨盤の歪みと肩こりの意外な関係性とは?』
というタイトルでお伝えしていきます。
これを読んでいるセラピストのあなたは、
肩こりを改善して欲しくて治療院や整体院、サロンにいらっしゃったお客様にどのような施術を提供しているでしょうか??
患者様が揉まれて「気持良い」と感じる肩の筋肉に対するマッサージのみに終始していませんか?
もし、そのような施術しか提供出来ていないのであれば、
その施術は対処療法にしかなっていない可能性が非常に高いと思います。
肩のマッサージをするのが悪いわけではありません。
僕自身も肩の筋肉をほぐすテクニックはメニューに取り入れています。
しかし、
「肩のマッサージだけ」
になってしまうことは問題です。
今回は骨盤矯正の視点から肩こり治療を考えていきます。
日頃の施術に幅を持たせられる内容になっていると思いますので、
是非、ご参考にして頂ければと思います(^^)!
【大前提:根本原因は肩に無い場合が多い】
まずは、大前提について確認です。
実は、肩こり治療を行う上で肩に根本原因があるように錯覚してしまうことは非常に危険なのです。
肩こりは全身の歪みや、生活習慣が複合的に影響することでもたらされる身体の不調です。
それ故に、根本改善の為には非常に広い視野を持つ必要があります。
この大前提をしっかりと理解した上で、読み進めて頂ければと思います。
【仙腸関節と全身の筋肉との関係性】
ここで重要になるのが、
仙腸関節(せんちょうかんせつ)です。
骨盤に対して、評価・アプローチする上で
最も優先的に介入すべきポイントは仙腸関節です。
仙腸関節がきちんと調整できたか否かで
肩こり治療の施術効果に雲泥の差が生まれてしまいます。
それほどまでに重要な場所が仙腸関節です。
①仙腸関節とは・・・?
仙腸関節とは、
骨盤を構成する腸骨と仙骨によって構成される関節です。
左右1対存在します。
靭帯組織で強固に補強されている為、可動性は2~3mm程です。
仙骨の屈曲、伸展、側屈、回旋をそれぞれ角度で表すと
屈曲 1.3°
伸展 1.7°
側屈 0.5°
回旋 0.6°
です。
上記の数値は、あくまで僕の手元にある文献に記載されている数値ですが
概ねどの文献でも似たようなものだと思います。
ほんのちょっとしか動きませんよね。
でも、このちょっとの動きがあるか無いかで人体に多大な影響を及ぼします。
肩こり治療では、この僅かな動きに拘る必要があります。
その理由をここからは解説していきます。
②仙腸関節は全身を走行する筋膜ラインに影響を及ぼす
骨盤には、身体を上下に走行する主要な筋膜ラインが走行しています。
特に仙腸関節が関係するところだと、
・スーパーフィシャルバックライン
・スパイラルライン
・ラテラルライン
上記の3つです。
この筋膜ラインは骨盤の仙腸関節のズレに非常に影響を受けやすい筋膜ラインであると言えます。
例えるなら、
筋膜ラインは「列車」
筋肉が付着する骨は、列車が通過する為の「レール」です。
その重要なレールに歪みが生じていたらどうなるでしょうか?
その上を走行する列車は、正常な機能を果たせなくなってしまいます。
仙腸関節がズレる、動かないと言った時はその部位に付着する筋肉は伸張位、もしくは短縮位に誘導されることになります。
つまり、筋肉(筋膜ライン)に余計なストレスが加わるわけです。
そのストレスが上行性に波及していくと、肩や頸部の筋肉の異常緊張を招いてしまいます。
だからこそ、肩の筋肉をほぐすだけでは肩こりの根本改善には繋がらないのです。
【「肩」と「骨盤」どちらを先にアプローチするべき?】
最後に、施術する順番についてお伝えします。
肩の筋肉をほぐすのが先か?
骨盤の歪みを整えるのが先か?
というお話ですね。
結論から申し上げると、
「骨盤」から施術するべきです。
肩の筋肉の異常緊張が骨盤の歪みに由来しているのであれば、
その状態でいくら肩の筋肉をほぐしても、すぐに固さが戻ってしまいます。
肩の筋肉を骨盤の歪みからくる牽引力や短縮する力から解放してあげてから、肩の筋肉をほぐしてあげましょう。
ちょっと順番を意識するだでけも、施術効果が大きく変わってきますよ(^^)
仙腸関節の調整方法や肩こり治療についてはセミナーでお伝えしています。
気になる方は、是非、ご参加頂ければと思います!
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