今回の記事では、
『ストレス太りの正体を理論的に徹底解明!』
というタイトルでお伝えしていきます。
仕事や勉強のストレスで、ついつい過食気味になって太ってしまう。
こんな経験は多くの方が思い当たると思います。
この現象は、
「ストレスのはけ口が食欲に向かっている。」
というように、解説されることがほとんどです。
確かに、この解説は正解に近いのですが、
どこか精神論のような印象を受けますよね?
実は、この現象のメカニズムは、
副腎から分泌されるホルモンについて理解を深めると解明することができます。
ホルモンバランスの問題だったというわけですね。
その辺りの知識を今回の記事から吸収し、
お客様の食事指導に厚みを持たせて頂けますと幸いです。
精神論で食生活を指摘されると、お客様を不快にしてしまいかねませんからね。
しっかりと理論立てて、説明できるようになりましょう(^^)
【前提知識:副腎について】
さて、まずは前提知識を共有していきましょう。
ストレスによる謎の、食欲は副腎から分泌されるホルモンの影響です。
では、副腎とはどのような臓器なのでしょうか?
副腎とは、腎臓の上に位置する約2~3cmの小さな三角形の臓器で、左右1対ずつあります。
1つは約4~5g程度の小さな臓器です。
しかし、人が生きるために必要なホルモンを分泌するとても大切な臓器です。
ざっくりと
「ホルモンを分泌する場所なんだな。」
という認識でOKです。
副腎は大きく分けると皮質と髄質に分かれています。
副腎がお饅頭だとしたら、
饅頭の皮が副腎皮質、饅頭の中身が副腎髄質です。
皮質からはアルドステロンとコルチゾールおよびテストステロン、髄質からはアドレナリンとノルアドレナリンというホルモンが分泌されます。
今回のストレス太りの話では、
皮質から分泌される「コルチゾール」が重要になります。
【ストレス太りとコルチゾールについて】
コルチゾールは、ストレスが高まるにつれて分泌が高まる、
ストレスに対抗するためのホルモンです。
抗ストレスホルモンと呼ばれていたりします。
このホルモンが分泌されることで、
ストレス刺激にある程度耐えることができるのです。
(ストレス刺激は自律神経を乱したり、活性酸素を生成して細胞を傷つけます)
コルチゾールが分泌されると、
セロトニンの分泌が減少することが分かっています。
セロトニンは食欲を抑える働きがある脳内ホルモンです。
したがって、セロトニンの分泌が低下すると食欲が増進してしまうというわけですね。
これが、ストレスを受けた時に、過食気味となってしまう正体です。
精神論で食欲がストレスのはけ口になっているわけではなく、
ホルモン分泌の影響で、生体反応として食欲が増進してしまっているのです。
ということは、ストレスの根本原因を解消しないことには、
食欲を正常に戻す事は出来ないということですね。
「食べないでください!」
と頭ごなしに伝えるのではなく、
そのお客様が抱えている悩みや不安に目を向けてあげましょう。
その姿勢が、お客様の食生活を改善することに繋がりますよ(^^)
【コルチゾールは「太りやすい体」にも繋がる】
コルチゾールの厄介な部分は、食欲増進だけに止まりません。
コルチゾールが分泌されることで、
通常の食事量であっても太りやすい体になってしまうのです。
コルチゾールにはインスリン分泌の調整を乱し、血糖値の上昇以上にインスリンを過剰に分泌させる働きあります。
インスリンは、肝臓での脂肪合成を促進し、血液中の中性脂肪を脂肪細胞に取り込む働きがあるホルモンです。
インスリンの分泌が高まることによって、
体脂肪が多く蓄積されるようになってしまうことに繋がります。
ストレスによって食欲が湧くところをグッと抑えて、
いつもと同じ食事量に留めたとしても太ってしまうということです。
これは非常に厄介な状態ですよね。
それくらいストレスと肥満は密接に関係しているのです。
そもそも、食生活の以上はメンタル面の異常という風に捉えることもできます。
(少なくとも僕はそのように考えています。)
「その方がどうして、現在の食生活に至ったのか?」
この視点に立って考察を重ねる姿勢がとても大切になりますよ!
今回の記事は、以上になります。
ここまで読んで下さり、本当にありがとうございました!
この記事へのコメントはありません。