小顔矯正講師の鈴木正道です。
今回は
『肘や手首の周囲に潜む肩こりの原因とは?』
というテーマでお伝えしていきます。
肩こりについてのお話です。
美容整体にも腰痛や肩こりに悩まされるお客様は多くいらっしゃいます。
その方たちに悩みを教えて頂いて解決できないのは
セラピストとしてちょっと格好がつかないですよね。
今回は肩こりについてフォーカスしてお伝えしますが、
肘や手首など、肩から離れた箇所に潜む原因について解説していきます。
それらの原因に目を向けられるようになると、
症状の戻りが圧倒的に少なくなります。
普段の肩こり治療に+αして頂いて、ワンランク上の施術を
ご提供頂けると幸いです。
【肩こりについて前提知識】
最初に、手短に肩こりの定義について確認します。
肩こりは肩や首周囲の筋肉が、慢性的な緊張状態に陥り
血流不全を生じている状態です。
つまり、肩こり治療とは、肩周囲の筋肉の慢性的な異常筋緊張を
緩和させる治療全般を意味します。
【肘周囲の肩こりの原因筋について】
肘周囲には肩こりの原因になる筋肉が複数存在しています。
特に、上腕骨内側上顆に付着する筋肉は肩こりの原因に非常になりやすいです。
具体的には、
・長掌筋
・撓側手根屈筋
・尺側手根屈筋
・円回内筋
などです。
これらの筋肉は、浅層アームラインを構成しています。
筋膜の繋がりですね。
スーパーフィシャルフロントアームラインです。
これらの筋肉は大胸筋、そして大胸筋が付着する鎖骨部にまで影響を及ぼします。
デスクワークなどでこれらの筋肉が固くなると、
肩関節周囲のアライメントが崩されて肩こりを生じます。
これらの筋肉にアプローチする時は、
上腕骨内側上顆をグリグリとマッサージするだけで一定の効果が得られます。
しかし、もっと効率的に施術を行う為には
手関節を他動的に掌屈位に誘導してからマッサージをして下さい。
手関節が掌屈位になったことで筋肉の起始と停止が近づき
筋紡錘からの求心性のフィードバックが働いて筋緊張が緩みやすくなります。
「筋肉が縮んでいる(起始と停止が近づいてる)から、これ以上の収縮は無理だよ。」
と脳に教えてあげるのです。
【肘関節(腕橈関節)の歪みについて】
肘関節周囲の筋緊張が高い状態では、肘関節そのもののアライメントが崩れているパターンが非常に多いです。
この場合の肘関節とは、『腕橈関節』を意味します。
多くの場合、橈骨が下方に偏位してしまっています。
且つ、橈尺関節がやや離開してしまっていることが多いです。
この歪みを修正する為には、遠位と近位の橈尺関節を徒手的に近づけてから
橈骨を上方に誘導しましょう。
橈骨茎状突起や橈骨頭を捉えて、上方に押し上げるイメージですね。
これを行うことで、症状の“戻り”が少なくなります。
逆を言えば、この操作を行わずに筋肉だけにアプローチしても
骨格が歪んだままなので筋肉はすぐに異常筋緊張を再発してしまいます。
筋肉→骨格の順でアプローチして頂くことがおススメです。
【母指球筋が原因筋となる場合について】
前腕屈筋群と同様に、母指球筋も肩こりの原因になります。
母指球筋とは、親指の付け根のふくらみを作る筋肉です。
具体的には、
・短母指外転筋
・短母指屈筋
・母指対立筋
・母指内転筋
などです。
これらの筋肉は、
ディープフロントアームラインを構成する筋肉たちです。
先述のスーパーフィシャルフロントアームラインが浅層を走行する筋肉だったのに対して、
ディープフロントアームラインは深層を走行する筋肉たちです。
ディープフロントアームラインは上腕二頭筋や小胸筋も含みます。
母指球筋が固くなるということは、小胸筋の硬さを誘発します。
その結果、肩甲帯のアライメントが崩れて肩こりが生じてしまうというわけです。
僕がここでお伝えしているアームラインたちについては、
アナトミートレインという本に詳しすぐに頂ければと思います。
(ネットで「アームライン」と検索すれば、構成する筋骨格くらいは直ぐに調べられますが…)
整体院の中には、「肩こりの原因は、母指球筋である!」
と断言している所もあるくらいメジャーな部位です。
個人的には、肩こりとは複合的な要因が複雑に絡み合っている症状なので、
原因を一カ所に特定できるものでは無いと思いますが、それでも母指球筋は非常に重要な部位だと思っています。
母指の屈曲・内転位を他動的に誘導したポジションで、グリグリとマッサージしてみてください。
セルフメンテナンスとして指導することも有効だと思います。
是非、本日の内容を日々の施術のヒントにして頂ければと思います。
本日のメールは以上となります。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
今日も良い1日をお過ごし下さい♪
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