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TOTALCAREアプローチ協会講師の北爪です(^^)
今回は内臓治療の1つである『肝臓治療』についての基礎的なお話です。
肝臓に限らず、内臓治療を行う上で体表解剖と各臓器の役割を知識として持っていることは必須条件となります。
その基礎知識を持っていないと
「患者様の病態を診て、どの臓器にアプローチすれば良いか分からない…。」
「肝臓治療したいけど、手を置く位置が定まらない…。」
といった状態に陥ってしまいます。
これでは効果的なアプローチを提供することは出来ません。
まずは今回の記事で肝臓の基礎的な知識を確認しておきましょう!

肝臓の体表解剖
まずは肝臓の位置を確認していきます。
肝臓は大部分が右胸郭内に収まっていて、下縁が右肋骨弓の下から少しだけ出る程度の高さに存在します。
頭側(上方)には横隔膜が存在する点も忘れずに知っておきましょう。
また、ヒトが持つ最大の臓器である肝臓は右葉と左様が存在し、左右に長い臓器でもあります。
右葉は胸郭の背側まで存在し、左葉は左側腹部前面まで存在しています。
従って、「肝臓は体の右側にある臓器」という固定観念を持ってしまうと、左葉の治療が出来なくなってしまうので、この点は是非押さえておきましょう。
つまり、肝臓治療を行う時に乳頭付近や腹腔に手を置いても、そこに肝臓は存在しないということです。
体表解剖のイメージをしっかりと持つことが内臓治療全般の精度を上げることに繋がります。
肝臓の役割
肝臓はその解剖学的な大きさもあり、様々な役割を担っています。
解毒、消化、免疫、循環、ホルモン分泌など、イネイトインテリジェンスに含まれるサイクルの大部分に肝臓は関与しているのです。
肝臓の役割を挙げればキリがないですが、ここでは一部をピックアップしてお伝えしていきます。
解毒作用
肝臓の解毒作用と聞くと、アルコールの分解を想像する方が多いかと思います。
実際、アルコールを代謝するのは肝臓の仕事ですが、肝臓が解毒するものはアルコールのみに限りません。
食品添加物、消化の過程で生成されたアンモニア、有害金属(カドミウム等)を解毒するのも肝臓の役割です。
私たちの体は、日常的に様々な毒素の侵入を許していますが、健康に過ごせているのは肝臓の解毒システムによる部分が大きいと言われています。
消化作用
主に小腸から吸収された栄養素(糖質、脂質、タンパク質など)は肝臓でミネラルや酵素、ビタミンの働きで分解・代謝されて、ヒトのエネルギーとして使える状態に変換されます。
糖質や脂質、タンパク質でも質の悪いものを大量に食べてしまったり、消化に必要なミネラルや酵素、ビタミンが不足してしまっている場合などは肝臓が疲弊してしまうことに繋がります。
また、肝臓で生成される胆汁に含まれるリパーゼは脂肪の吸収を助けるだけでなく、体内のphを調整したり、バクテリアや細菌から身を守る免疫機能も担っています。
循環器系の作用
循環器系には動脈系と静脈系の2つが存在しますが、肝臓はそのどちらにも関与しています。
肝臓が持つ動脈系の作用
動脈系とは心臓から送り出される血液を全身に運ぶ血管系です。
酸素や栄養はこの動脈系によって全身に運ばれていきます。
この動脈系は心臓のポンプ作用による働きが大きいのですが、実際は肝臓や腎臓、肺などの各臓器が助け合って循環作用を生み出しています。
特に心不全などで、心臓のポンプ機能が弱っている患者様では肝臓や腎臓、肺など他の臓器のコンディションを整えることが心負荷の軽減に繋がります。
肝臓が持つ静脈系の作用
静脈系は、末梢の血管から心臓に向かって血液を運ぶ循環系です。
この循環系の中で肝臓は、血液に含まれる老廃物等の毒素を解毒して、綺麗になった血液を心臓に返してあげる役割を担っています。
もし、肝臓の機能が衰えていて十分な解毒作用を発揮できなかった場合などは、毒素を大量に含んだ汚い血液が心臓に流れ込むことになります。
そして、心臓は毒素だらけの血液を動脈系に乗せて全身に送り出してしまうというわけです。
体質とは体液の質であると以前の記事でお伝えしたかと思います。
肝臓治療は血液の質に対してもアプローチできる点で、体質改善に向けたアプローチの1つと言うことが出来ます。
筋-骨格系との関係性
肝臓に限らず、内臓は腹腔の中に単体で配置されているわけではなく、腹膜や筋膜によって場所がある程度、規定されています。
腹膜や筋膜で作られたカーテンに内臓が吊り下げられているイメージです。
そして肝臓は1Kg~1.5Kgも重量がある臓器です。
その臓器が重力の影響で、下方にずれたらどうなるでしょうか?(ほとんどの臓器は悪くなると背側・尾側に偏移します。)
その牽引力は腹膜・筋膜を介して筋を牽引し、筋は骨を牽引することになるので、結果的には全身のアライメント不良に繋がります。
詳細は次の記事で触れますので、ここでは「内臓と筋-骨格系は密接に関わっているんだなぁ」くらいの認識を持って頂ければと思います。
今回の記事は以上になります。
ここまで読んで下さり、本当にありがとうございます。
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