こんにちは、いつもTOTALCAREアプローチ協会公式ブログをお読み頂き、ありがとうございます!
TOTALCAREアプローチ協会講師の北爪です(^^)
当ブログを通して、解剖学や生理学、栄養学、美容、治療テクニックなどの情報を日々配信しています。
記事の最後にはセミナー情報もありますので、是非最後までご覧ください(^^)
今回は内臓治療に関するお話をさせて頂きます。
内臓治療はTOTAL CARE アプローチ協会でも力を入れてお伝えさせて頂いている治療技術の1つです。
当協会以外でも、ここ2~3年で内臓治療を扱うセミナー団体が増えてきている印象を受けています。
それだけ内臓治療の有用性を理解して下さるセラピストが増えてきたという事だと感じられ、嬉しく思います。
しかし、その一方で、内臓治療に対して懐疑的な姿勢を見せるセラピストも大勢いることが事実です。
今回は、内臓治療が否定的・懐疑的な目線で見られてしまうことについてお話させて下さい。
内臓治療を職場の人に教えようとした同僚のAさん
僕は協会や治療院で活動をする一方で、総合病院でも理学療法士として勤務しています。
僕の病院は勉強熱心なセラピストが多く、頻繁に科内で勉強会を行っています。
そして先日、病院の同僚のAさんが職場の勉強会で内臓治療の伝達講習をしてくれました。
外部のセミナーで教えてもらった内臓治療の技術を科内のメンバーにシェアしてくれたのです。
その内容はとても分かりやすく、僕個人としても他団体で教えている技術内容が学べ、非常に勉強になる伝達講習でした。
しかし、気になったのが他の同僚達の反応です。
普段の勉強会であれば、終了後に若手のスタッフを中心に質疑応答が活発になされるのですが、今回の伝達講習に関してはどこか気まずい空気が漂うばかりで質問がなかなか出なかったのです。
そして、気まずい雰囲気の末、やっと出た質問が
「内臓治療って根拠はあるんですか・・・?」というものです。
内臓治療とエビデンス
リハビリ職の方は耳にタコが出来るほど聞いたことがある「エビデンス」という言葉。
これは「証拠・根拠」を意味する言葉です。
そして医療現場では、エビデンスの高い知識・技術こそが善とされる風潮が古くからあります。
「EBM(根拠に基づいた医療)を徹底しなさい。」と養成校時代から徹底的に教え込まれるのです。
僕自身も、根拠のある知識・技術を患者様に提供することが、セラピストの責務であると考えています。
しかし、ここで考えて頂きたいのが、
何をもって「根拠(エビデンス)がある」とするのか?
という点についてです。
以前にも同様の記事を書きましたが
通常、エビデンスを得る為には
1.再現性のある多くの実験結果を得る
2.得られた結果を得る為のプロセスが明確化されている
の2つの要素が求められます。
特に2つ目の条件を満たす為には、膨大な年月と費用を投じた研究を幾重にも重ねる必要があります。
コホート研究、ランダム化臨床試験、症例対照研究etc..
何十年も、何百万円もかけてやっと「もしかしたら効果があるかも」と言える程度の根拠となりうるのです。
内臓治療は1つめの条件しか満たしていません。
大規模な研究がされていないことが、根拠が希薄であると言われてしまう最大の原因なのです。
また、1つめの条件にしても、まだ十分な数の臨床報告が収集出来ていない現状があります。
その背景には、研究機関や研究の資金援助をしてくれる団体に恵まれていないことが原因としては大きいと言えます。
このようにエビデンスを得る為に要求される障壁があまりにも高いのです。
では、
エビデンスが得られていない=効果が無い
ということになるのでしょうか?
答えはNoです。
そもそも、現時点で「エビデンスが高い」とされている治療テクニックも、最初はエビデンスレベルの低いものとして扱われていました。
「この治療法、理由は分からないけど凄く効果あるんだよね。」
「それじゃ、メカニズムを研究してみるか!」
このような、流れで研究対象としてもらえたテクニックのみが、『エビデンスは無いけど、効果があるテクニック』から『根拠のあるテクニック』へと昇格できるのです。
内臓治療は研究対象として扱ってくれる研究団体(及びその財源の確保)に恵まれていない為、「この治療法、理由は分からないけど凄く効果あるんだよね。」の段階で止まっていまっています。
でも、どんなに有名なテクニックでも、最初はこの段階からのスタートだったのです。
こう考えると、必ずしもエビデンスレベルと治療効果の有無は関係しないことが分かりますね。
なにより、内臓治療が多くの患者様の悩みを解決しているという事実は変わりません。
「エビデンスが得られていない」という理由だけで、内臓治療に対してマインドブロックが発動してしまうのは何とも勿体ない話だと思います。
おまけ
伝達講習終了後、僕はAさんとお互いの技術や知識をシェアさせてもらいました。
非常に有意義なやり取りをさせて頂いたと思っています。
未知のものにマインドブロックを働かせてしまう人と、積極的に学ぼうとする人。
僕は後者の方に明るい未来が待っていると考えますし、常にそちら側の人間でいるように努力しています。
今回の記事は以上になります。
ここまで読んで下さり、本当にありがとうございます。
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